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クリエイトニュース・アーカイブ

タイトル クリエイトニュース36号
発行日 2018年9月
PDF  クリエイトニュース36号.pdf 19
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巻頭言 見よ 子の満開の笑顔を
執筆者 丹野 久江
更新日 2025-05-20 14:14:15
巻頭言(文章)

見よ 子の満開の笑顔を

けやきホールに、毎日太り続けている一本の柱があることをご存知でしょうか。夏のミステリーの話ではありません。けやきホールで遊んだ子ども達が帰るとき、名前シールを貼っていく柱です。遊びきった子の手の温かさを養分にしている柱です。時々訪れる中高生達が、この柱に触れて幼かった自分を懐かしむロマンチックな柱でもあります。さて、この柱が見守る中、今年の7月15日、200万人の来館者を迎えました。平成17年4月に開館して7年後の平成23年に100万人、そしてその7年後の200万人です。

振り返れば、タントクルセンターが保健福祉センターとしてオープンするにあたり、市民検討委員会の一人として、この中に子ども達が伸びのび遊べる空間を作って欲しいとお願いし、土田東根市長の勇断を頂いた日のことが忘れられません。当時、都市化が進む中で、子ども達が群がって遊んでいた原っぱに代わる空間として、どんな遊び場を創ろうかを真剣に議論しました。子どもたちには走る、登る、跳ぶ、屈む、伸びる、つかまる、渡る、滑る、そして探検、冒険等々が思いっきりできる広さ、高さ、明るさが必須なのです。

それらを精一杯とり入れて創り上げたけやきホールにやってくる子どもたちを見ていると、"子どもたちはいつでも動いている"、子どもは成長したいから動かないではいられないのです。けやきホールに入ると、子どもの身体・頭・心に成長のスイッチが入る。だから子どもたちは遊びまくる。その遊びきったときの子どもの満開の笑顔こそが「自分をつくる、自分という人をつくり上げる」、遊んで育つとはこういうことなのです。

満面の笑みを浮かべて帰る親子を見送るとき、「子育ての幸せ」の極上の絵を見る思いになります。このけやきホールの魅力といえる「場の力」を、また明日もと、みんなで出し続けていきたいと思っています。

タントクルセンター 子育てセンター長
丹野 久江